TALPKEYBOARD

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グルーガンとシリコンで射出成形ぽくキーキャップを作る

最近の自作キーボードにおける自作具合は、日々進化の一途を辿っています。PCBの自作はいわずもがな、アクリル素材のレーザーカットや金属プレートの切削加工、3Dプリントなどを駆使したケース制作、ケーブル制作、昇華印刷、染色などなど、もう情報が多すぎて追いつけない状況です。

 

 

 

しかしながら現時点で自作の手法が確立されていないパーツがあります。それは射出成形で制作するキーキャップです。制作(というか製造)には金型と射出成形装置が必要です。金型はCNCフライスで自作、射出成形はオリジナルマインドが販売している手動の射出成形装置で作られている方々はいらっしゃいますが、それでも敷居は非常に高いのが現状です。

そこで考えました。なるべく手軽で安く同じような事ができないか。一年くらい事あるごとに考えていたところ、先月シリコン成形なる製造手法があると聞きました。金型の代わりにシリコン型を用いて、少量生産に対応する方法との事。シリコンは耐熱温度が確かおよそ200℃前後と熱には強いので、シリコンよりも融点が低い樹脂を流し込めば、キーキャップができるのではないかとひらめきました。

 

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ありました。Artisanキーキャップ作る用のシリコン型です。次は樹脂です。安くて融点が低そうなもの。

 

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 ありました。グルーガンです。

 

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グルーガン用の樹脂です。以前100均で購入したまま忘れてました。やや柔らかい素材ですが、うまく溶けてくれそうです。

材料はそろいました。早速やってみましょう。まずグルーガンを熱して、樹脂が溶けたらシリコン型の片側に流し込んで、溶けている内にもう片側のシリコン型と合体させ、湯道から樹脂を流し込むという、レジン成形と同じ作戦です。

 

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片方の型に流し込みました。レジンと違って粘度が高いので、グルーガンの先端でぐいぐい押し付けながらここまで流し込みました。がなんとなくできていない予感がしたので、この時点で型から外してみました。

 

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 この物体はなんだろう。全然できてません。押しつけ方が甘かったので、型の壁面に密着する前に固まったようです。もっと早めに押し付けるようにしないといけません。

 

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再チャレンジ。片方の型に流し込んで急いでぐいぐい押して密着させて、もう片方の型と合体させて、全ての湯道にグルーガンの先端を押しつけて樹脂を流し込み、冷えるまで待ちました。

 

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冷えるまでチェック。もしかしたらいけてるかもしれない..

そしてオープン。

 

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キーの頭部がうまく型と密着できなかったか変形していますが、なんかキーキャップの形になった感じがします!次に裏を見てみます。

 

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なんとなくですがステムもできていました!

 

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 湯道の部分などをカットした状況です。頭の部分以外に、一部シワができてしまっていますが、一応キーキャップの形にはなっています。一応。おそらく練習をしてもう少しコツをつかめば、もっときれいに作ることは可能だと思いました。 

しかし...

労力的にはレジンでの制作のほうが楽でした。注入する先から樹脂が固まっていってしまうので、慌てて作業を行わないといけません。できた樹脂は微妙に柔らかいですし。もう少しまじめに考える必要があります。

 

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